重さ
2010-03-26


町内の餅つき大会で杵つきに挑戦した時の事。私は最近の軽い杵でも大変だったのですが、ベテランの方は昔ながらの重たい杵を使って、実に軽々とついてらっしゃいました。
コツを伺うと、つき降ろすと言うよりはちょっと持ち上げてやって杵の重さでつくのだ、と教えて下さいました。ですから重いものの方がよくつけるし楽なのだと。なるほど!

中華包丁やナタも刃物の重さを利用して切りますが、よく生活に馴染んだ道具にとって、重さが性能に関わる部分は大きいのでしょうね。
向田邦子さんの小説の中に「持ち重りのする」という表現が出てきますが、手持の道具の重さに価値を感じる感覚に、道具への愛着やその道具に由来する物語への郷愁を感じさせて好きな言葉です。

一方で、最近気に入っているプラスチックのボウルは美しくとても軽いのが魅力です。極薄のグラスは軽さが上品さを演出しています。軽いということも同じように大切ですよね。

その道具には長く使って行くにはちょうどいい重さというものがあるのでしょう。
[デザイン]
[感覚]

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